HISTORY

開発ヒストリー


茨城県水戸市 春の木プロジェクト

地域住民の皆さんとの信頼関係で築かれた
太陽光発電所

1800年頃、徳川家の水戸藩主が領民と楽しむために植えた梅の木。「春の木」という別名をもつ梅の木がゆかりの水戸に、何度も足を運ぶことから始まったこのプロジェクトは、まさに水戸藩主が重んじた「人とのつながり」を土台に完成しました。

PROJECT MEMBERプロジェクトメンバー
株式会社Looop
IPP事業本部 電源開発部 プロジェクト推進課長
五艘 洋行
地権者 深谷 様

水戸にやってきた「シティボーイ」

五艘
私は、入社してすぐにこのプロジェクトを担当することになりました。通常、この規模の発電所開発は1年程度で稼働できることが多く、このプロジェクトも土地が大きいとは言え1年くらいで終わると当初は思っていました。しかし、スタート時点の土地の権利交渉に複雑な課題を抱えていて、結果2年以上かかりましたね。
深谷様
もともとは住宅地として開発される予定だった土地で、Looopが購入した区画に隣接する土地を、私を含めた4名の地主で所有していました。最初は、Looopが依頼した土地買取の専門業者が私たちのもとに来たのですが、話の内容に不明な点があったことから、地主の1人が直接Looopに確認の電話をしたのがきっかけですね。
五艘
私たちもお電話をいただいて、「やはり自分たちで出向かないとダメ」と痛感しました。そして、このことをきっかけに、他のプロジェクトでも地主の皆さん一軒一軒を、私たちが直接回るようになったんです。
深谷様
Looopに電話をしてから実際に来たのが五艘さん。その日は電話をした地主のもとへ行ったので、私は直接会わずに後から話を聞きました。私たちの中には「東京の営業マン=スーツを着て営業をしかけてくる人」という固定観念があったんですが、実際に来た五艘さんは、カジュアルな格好でびっくりしたんです。(笑)
五艘
そうですか。すみません、いつもカジュアルなものですから。(笑)確かに、最初は両手を広げて受け入れていただいた印象はなかったです。だからこそといいますか、このプロジェクトを結実させたいという、強い決意を抱きました。今だから言えることですが。
深谷様
こういう田舎だと、まず知らない人は玄関に入れないんです。ましてや受け入れ難い話をするとなると門前払いで「何しに来たんだ、帰れ」と言われてしまいます。それが立ち話から始まって、玄関の中に入ってお茶を出してもらって、その次に来た時に話を進めさせてもらえるっていう段階があるんですよね。
そういう背景もあって最初から仕事の話ができたわけではなく、まず五艘さんに対して公私を問わず色々な質問をしました。若くてシティボーイに見えるわりに、会話の中で五艘さんの心の原風景に触れるようなことが何度もあったんです。それがまず五艘さんを人として信頼するきっかけになりました。私が生きてきた中での、人としての直感ですね。
五艘
そうですか、ありがとうございます。確かに、仕事の話だけじゃなくて、世間話もたくさんさせていただきました。
深谷様
それが良かったんじゃないかな。五艘さんは飾ったことを言わないし、真面目だし、いかにも営業マンっぽい損得勘定がないのがいいところ。自然エネルギーにかける熱意も伝わってきました。最初は門前払いだった地主とも、最終的には来るたびに野菜をもらえるような仲になっていましたしね。五艘さんの気持ちが通じて、協力的になったのだと思いますよ。
五艘
べた褒めで照れてしまいます。(笑)
深谷様
仕事っていうのは、まず人ですよ。事務的な処理じゃなくて、人と人とのつながりや信頼関係があって初めて進みますから。五艘さんの人柄と信頼関係があるからここまで協力できたと思います。歴史のある会社は名前だけで安心感がありますが、太陽光発電という事業は古い会社がなく新しい会社ばかりなので、話が進められ、まとまったのは五艘さんの人柄が特に響いたからだと思っています。

土地が太陽光発電に使われるという社会的意義

深谷様
Looopが買った土地の南側に、私たちが地主として所有している山がありました。林地として何代も引き継いできた土地だったのですが、太陽光発電の環境整備ということで、社会的意義の大きい用途に使われるなら、貸してもいいと思ったんですよね。条件さえ整えば、そこに反対する地主もいませんでした。五艘さんも一生懸命応えてくれましたし。
五艘
いえいえ、深谷さんがいなかったら、このプロジェクトはまとまっていなかったと思います、本当に。深谷さんは、いちばん最初に協力すると言ってくださって、相談にも乗っていただくだけでなく、他の地主の方々の説得にも後押ししてくださいました。
深谷様
私は、自然エネルギーで発電する事業に協力することは社会的意義がある。だから土地を貸してもいいと思えたので、それを伝えただけです。あとは五艘さんが信頼関係を築いていかれたので、そこからは話がスムーズに進められたと思います。
五艘
本当にありがとうございました。
深谷様
太陽光発電や自然エネルギーは、そういう時代を迎えたということが頭のなかでは分かっていても、やはり新しい事業というものに対し、そこに協力する不安は全員にあったと思います。しかし、五艘さんという人間を通じて、Looopという会社、太陽光発電について深く知ったことで、その不安は払拭できたのだと思います。このプロジェクトをきっかけに、Looopが発信している情報や自然エネルギーに関する情報が目につくようになりました。周りの人たちも「新聞に載ってたよ」と教えてくれるようになりました。田舎だと地元の会社や全国的に知名度のある会社以外のことはほとんど知らないので、知らない企業にはどうしても不信感は抱きます。でも、本当に怪しい会社であるかどうかは経験上分かるので、それがLooopにはなかったですね。

Looopの事業が担っていく役割は大きい

深谷様
日本は、原発に代わるエネルギーを見つけないといけない。しかし、急にやめるわけにはいかない。原子力発電の割合を縮小させるには、代替エネルギーは必要ですよね。石炭を燃やす時代でもないので、再生可能エネルギーは重要な役割を担っていくと思います。そういう状況で、まさしくLooopの事業は非常に意義のあることだと受け止めています。社長(中村)さんも頑張っていらっしゃるよね。
五艘
そうですね。私も中村のブレのない経営方針が好きで、再生可能エネルギーを普及させていきたいという気持ちが強いです。いまは太陽光発電所だけですが、他の電源にも広げていきたいと考えています。電気そのものには変わりありませんが、自然エネルギーの発電所で発電した電気を多くの一般家庭の皆さんに使っていただきたいです。
開発プロセス
林地開発のハードルを
乗り越えて。

住宅が比較的近くにある立地は、景観と安全性への配慮は欠かせない条件となります。林地開発許可に基づく排水設計や調査、また景観を意識した発電所外周への植林など、地域住民の皆様が安心できるような環境整備を怠りませんでした。

区画ごとの仕様を変更し、
製品の改善に
つながるテスト
施設として活用。

パネルは区画ごとに単結晶と多結晶を分け、発電量や将来的な劣化の差などを検証できるように設計しました。架台はアルミ架台を使用し、電気設備は日立製作所(1,2区画)のものを採用。3区画目には日本初となるGE社の1,500V仕様のパワーコンディショナを導入し連系しました。

総発電能力 約8.8MW
(3区画合計)

当社単独としては最大級の自社発電所「春の木ソーラー発電所」はこのように誕生しました。再生可能エネルギーの可能性を身近に感じてもらえる発電所の建設に努めるべく、これからも発電に関わる全てのモノ・コトの検証、改善を行っていきます。