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太陽光発電はO&Mの時代へ

産業用コラム

太陽光発電はO&Mの時代へ

最終更新日:2021-12-23 著者:Looop編集部

太陽光発電事業を継続的な収益源にするには、発電が停止した際の損害補償も含めて、さまざまなノウハウが必要です。特に重要なものがO&Mです。買取価格が徐々に低下傾向にある現在、発電量を最大化するノウハウとしてのO&Mが注目を浴びています。

EPCとO&M

産業用太陽光発電事業では、収益を上げるまでに大まかに2つのプロセスを経る必要があります。それは設計・調達・建設(EPC)と管理・運営(O&M)です。EPCはEngineering, Procurement, Constructionの略称です。EPCはそれぞれ別個の業務ですが、一括して発注すれば、受注者は稼動可能状態で発注者に渡すまでが責任範囲となります。いわゆる「ターンキー契約」と呼ばれるものですが、これは資材価格の変動コストや施工段階でのさまざまなリスクを低減する効果が見込めます。

O&Mは、Operation and Maintenanceの略称で、EPCの後に控えるメンテナンスプロセスになります。いわゆる運用保守業務ですが、収益性という観点からは非常に重要です。例えばメガソーラーの場合に、新規参入企業に太陽光発電システムの運用ノウハウがないことも多く、O&Mは専門の企業に委託することになります。そして、その企業の運用保守ノウハウと、障害発生時の損害補償のカバー率が収益性に大きく影響を与えます。

事業性の要としてのO&M

産業用太陽光発電におけるO&Mの役割は、主に2つあります。短期的な役割として、発電量の急激な低下やその他の異常を感知した際の緊急対応が挙げられます。発電量は収益に直結しますので、迅速な対応が要求されます。次に長期的な役割として、定期点検などでの対応が挙げられます。

また、日射量や温度などの環境負荷の変動に対して、最大電力点を保つように制御します。この機能は発電量の増減に関わり、売電量に影響するため非常に大切です。パワーコンディショナの性能を最大限に引き出すノウハウを持つのは、主にそのパワーコンディショナを設計・製造した会社となります。

したがって、発電施設に導入されているパワーコンディショナメーカー自体がO&Mに関わるほうが合理的でよいサポートを受けることができるでしょう。

LooopのO&Mサービス(太陽光発電遠隔監視システム)「みえるーぷ」

近年のO&Mサービスは、保守管理の状況や遠隔監視装置から得られるデータをインターネット経由でリアルタイムに電力事業者に提供し、さらに損害補償も含めたパッケージ・ソリューションが一般的になっています。例えば、当社の太陽光発電遠隔監視装置サービス「みえるーぷ」は最大30台のパワーコンディショナを監視することができ、売電状況を発電所単位、パワコン単位、ストリング単位で分かりやすくグラフやデータ表で見ることができる低コストかつ高性能な遠隔監視システムです。

収集されたデータは、一旦クラウドサーバに送られ、スマートフォン、タブレットなどの携帯情報端末を用いてチェックすることが可能です。もちろんパソコンにも対応していますが、携帯端末がインターフェイスになることで、パワーコンディショナから取得したアラートを、メールやWEB表示で確認することができるため、障害発生時などに迅速で機動的な処置が可能となります。キメの細かい情報管理で発電量を低下させるさまざまなトラブルを早期に発見できるので、定期メンテナンスの際も障害発生時も質の高い情報管理体制が期待できます。

EPCとO&Mのバランスが重要

このように太陽光発電量を最大化して収益を確保するためには、イニシャルコストとしてのEPCだけではなく、ランニングコストとしてのO&Mとのバランスが重要です。近年では発電事業者のニーズに合わせて、さまざまなサービスが提供されていますので、まずは、自社に経営資源を最大限に活用可能なO&Mサービスのベストミックスを検討してみてはいかがでしょうか。

LooopのO&Mサービスについて詳しくはこちら



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